スイッチングハブ(PoE)が発熱する場合はどうしたらよいのか
現在、非常に多くのネットワーク機器が普及していますが、数が増えるということはデータのやり取りや電源を確保する上で大きな障害となりえます。
その障害を取り除くためにスイッチングハブやPoEがあるのですが、それらはどういうものなのか、また発熱してしまう問題はどのように対処すればよいのでしょうか。
スイッチングハブ(PoE)とは
スイッチングハブはネットワークの中継を行うハブのことで、ネットワークに接続された端末間でデータをやり取りする際に、データを全端末に送信するのではなく、目的とする端末に対してのみ送信することで、不要なデータ送信を防ぐことができるメリットがあります。
このスイッチングハブに電源供給(給電)機能を付与したものがPoEです。
スイッチングハブが発熱しやすい要因
従来のスイッチングハブでは発熱の問題はあまり起こりませんでした。
その理由はPoEという給電方式ではなく、一般的なACアダプタが採用されていたからだと言えます。
ところがPoEのACとDCの変換には熱が伴いますので、内部に変換装置があるPoEは発熱しやすいのです。
PoEは省スペースで給電設備に気を使わなくて良いメリットがあるのですが、従来のスイッチングハブに比べ発熱しやすいというデメリットは避けることができません。
スイッチングハブ(PoE)の発熱を抑える方法1「放熱効率のよい素材でできたものを選ぶ」
PoEの発熱はコンデンサという部品の劣化につながります。
発熱を抑えるためには、PoE本体の素材や性能を見なおす必要があります。
例えば、ブラスチック素材のボディよりも金属素材のボディの方が圧倒的に放熱性能は高いのです。
ただ、プラスチックボディであっても、ハブの数が少ないなどのロースペックモデルであれば問題ない場合もあります。
こういったボディと必要とされる性能のバランスの整った物を選ぶのが得策と言えるでしょう。
スイッチングハブ(PoE)の発熱を抑える方法2「消費電力を下げる」
スイッチングハブ本体の発熱は、その機器の消費電力も要因の1つです。
基本的にハブの数が多いものや、特にPoEの上位規格であるIEEE802.3atのものほど消費電力が高い傾向にあります。
しかし、ハイスペックモデルでも接続されていなければ電力を消費しませんので、同時に多くの機器を接続しない、連続で使用しない、使用後はハブから機器を取り外すと言ったことが挙げられます。
スイッチングハブ(PoE)の発熱を抑える方法3「周囲・部屋の温度管理」
こういった熱に関わってくる問題は、もちろん部屋の温度も影響しています。
冬には問題なく動作していたスイッチングハブが、夏場の気温上昇に伴い動作に支障を来してしまうということも有にありうることです。
この問題を避けるためには、部屋の温度管理が重要になります。
温度管理と言っても基本は室温が30℃を超えなければ問題がないとされていますので、スイッチングハブ周りの風通しを少し良くしてあげるだけで良いのです。
PoEには放熱効率を上げるためにファンがついている場合も多くありますが、発熱問題の代わりに音がうるさいなどの問題が発生することもあります。